スマートコントラクトとは?導入のメリットや事例を分かりやすく解説!

「スマートコントラクトって何?全然イメージが湧かない」

ブロックチェーンに関する情報収集をしていると「スマートコントラクト」という単語を見かけることが多いかもしれません。

「賢い契約」と訳される場合が多いものの、それだけでは意味や可能性を理解するのは難しいはずです。

そこで、この記事では、

  • スマートコントラクトの意味
  • スマートコントラクトによって削減されるモノ
  • スマートコントラクトが活躍しそうな分野

について紹介していきます。

この記事を読み終わる頃には、スマートコントラクトに関する基本的な知識をマスターできるはずです。

スマートコントラクトとは「契約が自動執行される仕組み」

スマートコントラクトとは、「あらかじめ取り決められた条件に応じて契約が自動執行されるデジタルな仕組み」のことです。

スマートコントラクトの概念自体は、2008年にビットコインが登場する10年以上前に、暗号学者のNick Szabo(ニック・サボ)氏によって考案されました。

そして、Nick Szabo氏の説明によれば、「自動販売機」も一種のスマートコントラクトだと考えられるといいます。

自動販売機は「商品を買うのに十分な金額を投入する」「欲しい商品のボタンを押す」という条件を満たせば、自動的に売買契約が成立して商品が出てくる仕組みです。

これはまさに、「あらかじめ取り決められた条件に応じて契約が自動執行されるデジタルな仕組み」に合致しています。

また、スマートコントラクト自体は、世界的に合意された定義がある訳ではありません。

そこで、この記事ではスマートコントラクトを「ブロックチェーン上に改ざん困難な状態で記録され、条件が満たされると自動執行される契約の仕組み」という少し狭い意味合いで用いることにします。

※「ブロックチェーンってなんだっけ?」という方は、先に以下の記事を読むとさらに深く理解できるはずです。
▼5分でわかるブロックチェーン入門!応用例や仕組みを解説【初心者向け】

なお、スマートコントラクトには、複雑な条件を持った契約をプログラムで記述できる「イーサリアム」のようなブロックチェーンがよく使われています。

※イーサリアムについて簡単に知りたい方は、以下の記事がおすすめです。
 ▼可能性は無限大!仮想通貨イーサリアムとは?【ETHの基本】

スマートコントラクトのメリットは「取引の信用コスト削減」と「仲介手数料の削減」

ブロックチェーンを活用したスマートコントラクトのメリットは以下の2点だと考えられます。

  • 取引契約時に相手を信用するコストの削減
  • 仲介手数料の削減

まず、現実社会で商品やお金の取引契約を結ぶ際の前提条件となるのが、相手への「信用」です。

ほとんどの人は、信用できない店やWebサイトからは商品を購入しないでしょう。

取引契約をスマートコントラクトで実行することで、取引に欠かせない「相手を信用するコスト」が大きく削減されます。

ブロックチェーン上の取引は公開されている上に、改ざんされないため、安全性と透明性が向上するのです。

そして、スマートコントラクトでは、取引の仲介者として「信任された第三者」を挟む必要がありません。

これまでは金融機関やカード会社(決済代行会社)などが取引の安全性を保証していましたが、ブロックチェーンによってそれらの「信任された第三者」が代替されるためです。

さて、以上のようなメリットがあるスマートコントラクトは、どのようにして社会の役に立つのでしょうか?

スマートコントラクトの導入が効果的な事例

ここからは、スマートコントラクトの導入が効果的だと考えられている領域のうち、以下の分野を紹介していきます。

  • 証券取引
  • 保険金の支払い
  • デジタルコンテンツの配信・二次流通

いずれも信用コストが高いか、何らかの機関(「信任された第三者」)が取引を仲介することで高い手数料が必要となっている分野です。

証券取引

証券取引の分野はブロックチェーンとスマートコントラクトが大きな影響を与える分野のひとつです。

証券とは、何らかの権利や義務を表す証票で、株式や債券などが例として挙げられるでしょう。

以下のように所有権の移転や配当金の支払いが発生している現行の証券取引は、スマートコントラクトによって、所有権移転や配当金の支払いが自動化されると考えられています。

一般的な証券の流れ

証券の発行→募集→割当→権利の確定→権利配当

※この他にも発行された証券の売買が行われる二次流通市場が存在します。

ブロックチェーン上で発行された証券は、遵守すべき法令や配当金などがすべてプログラムによって規定されており、条件に応じて自動的に所有権の移転や配当金の支払いが行われるのです。

将来的には、証券に関する多くの業務が自動化され、取引手数料が大幅に削減される可能性があります。

なお、ブロックチェーンを活用した証券性のあるデジタルアセットはすでに開発が進んでおり、「STO」(Security Token Offering)という形で実用化されています。

※STOについては以下の記事で解説しています。
▼ICOって儲かるの?STOって何?ブロックチェーン活用の新しい資金調達方法を簡単解説!

保険金の支払い

保険分野もスマートコントラクトによって自動化される可能性のある分野です。

例えば、飛行機の運行情報を収集し、一定時間以上の遅延が確認された場合、利用者に対して自動的に保険金が支払われる「Fizzy」というサービスがすでに実用化されています。

「Fizzy」では2時間以上の飛行機遅延で保険金が支払われる
出典:https://www.youtube.com/watch?time_continue=18&v=xJZulZ_-CMI

このように、スマートコントラクトを利用することで、状況に応じて自動的に保険金の支払いなどを行うことができるのです。

デジタルコンテンツの配信・二次流通

動画や音楽、電子書籍のようなデジタルコンテンツの配信にも、スマートコントラクトを応用可能です。

現状のデジタルコンテンツ配信は、配信企業(映画配給会社やレーベル会社、デジタルコンテンツのプラットフォームなど)がコンテンツの「製作者」と「消費者」を仲介することで成り立っています。

このシステムでは、消費者が支払う代金のうち何割かは中間業者への手数料となり、残りが製作者に還元されます。

スマートコントラクトを導入することで、製作者と消費者が直接取引を行い、消費者が決済したら自動的にコンテンツが配信される仕組みを構築することが可能です。

両者は第三者の仲介無しに、料金の未払いやコンテンツが配信されないといったトラブルを心配することなく、直接取引ができるようになります。

その他にも、使わなくなったデジタルコンテンツを売買する二次流通市場も拡大するかもしれません。

スマートコントラクトによって、条件を満たしたデジタルコンテンツの所有権が移転する仕組みを構築できるので、フリーマーケットのような感覚で売買が可能です。

例えば、国内ではソーシャルゲームなど開発する「アソビモ株式会社」が、デジタルコンテンツの二次流通市場「ASOBI MARKET」の構築を目指しています。

使用したデジタルコンテンツを売買できるプラットフォーム
出典:https://asobimo.io/pdf/white_paper_ja.pdf

スマートコントラクトが応用可能な範囲は広い

その他にも医療や投票システム、法律の自動執行などの様々な分野でスマートコントラクトは活躍すると考えられています。

なお、この記事で紹介したものは、あくまでも2019年1月現在においてスマートコントラクトが活躍しそうな分野である点には注意してください。

というのも、ブロックチェーンを活用したスマートコントラクト自体が新しい仕組みであるため、その可能性が十分に実証されているとは言えないからです。

今後、様々な実証実験の結果が蓄積されていき、どんな分野にスマートコントラクトが向いているのかが明らかになっていくでしょう。

まとめ

この記事でも解説したように、スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上に改ざん不可能な状態で記録され、条件に応じて自動執行される契約の仕組みです。

取引における「信用コスト」や「仲介手数料」を削減できるスマートコントラクトを活かそうと、現在多くの企業や団体が実証実験を行っています。

その真価が判明するのはこれからですが、将来的にはスマートコントラクトが私たちの暮らしに浸透し、多くのサービスが自動化されるかもしれません。

 

※この記事は2019年1月5日現在の情報を元に書かれています。

 

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