丸紅からブロックチェーンベンチャーへ|EMURGO吉田副社長の生き方・価値観に迫る独占インタビュー

今回Chainage編集部がお届けするインタビュー企画は、Cardanoプロジェクトの参加企業であるEMURGOの吉田副社長です!

EMURGOについて

EMURGOはCardanoブロックチェーンの導入を促すだけでなく、Cardanoの分散型ブロックチェーンエコシステムを採用しているプロジェクトや組織を構築し、投資やアドバイスを行うことによってADAの価値を高めます。ブロックチェーンの研究開発から得た専門知識および業界パートナーとのグローバルなネットワークを活かし、ベンチャー企業の支援を行っています。
EMURGOは2017年6月に日本、2018年5月にはシンガポールに設立されました。以来、Cardanoプロジェクトの公式な商業化およびベンチャー部門として活動しています。
Cardanoエコシステムのグローバルな成長、そしてCardanoブロックチェーンの導入促進のためにIOHKと連携しています。
プロジェクトの詳細については、https://emurgo.ioをご覧ください。

 

ただ今回は、ビジネスや技術の話ではなく、“ヒト”に注目した取材を行ってまいりました。

大手企業の安定を捨て、ブロックチェーンベンチャーに飛び込んだ吉田さんの生き方や価値観に迫ります。

前回のEMURGO社への取材記事はこちら
Cardanoプロジェクトを商業化の側面から担う|株式会社EMURGOに独占インタビュー

吉田洋介(よしだ・ようすけ)
株式会社EMURGO、代表取締役副社長。大学卒業後、大手総合商社・丸紅で、約15年間海外ビジネスを経験。国家プロジェクトを含む複数の事業責任者を歴任。現在はEMURGOの副社長業務ならびにビジネス面の最高統括責任者として、ブロックチェーン業界を牽引している。

EMURGOの副社長、吉田洋介氏のこれまで

ーー本日はよろしくお願い致します。
早速ですが、吉田さんのこれまでの経歴について簡単に教えていただけますでしょうか。

子供の頃は7年ほどニューヨークに住んでいました。

小学校の時に日本に帰ってきて、大学を卒業し、2003年に丸紅(丸紅株式会社)という商社に就職しました。

丸紅では、約15年在籍して、新規案件開発、大型プラント案件、投資事業など、主に海外とのビジネスを行っていました。

そこから転職してEMURGOに入社し、現在に至ります。

当時大学生の吉田氏が丸紅に就職を決めたキッカケ

ーー2003年に新卒で入社というと、就職氷河期に直面した世代ですよね。

厳しい時代でした。入社した2003年の4月は日経平均株価が7000円台に突入し、当時のバブル後最安値を記録していたような時代だったんです。

そういった意味では、無事に志望企業に入社できた私は非常に運が良かったですね。

ーー丸紅への入社を決めた経緯を教えてください。就職活動などはどのように行われたのでしょうか?

子供の時に海外に住んでいたこともあり、国際的なビジネスに強い興味があったんです。

それで、学生なりに「国際的なビジネスといえば商社かな」という風に考えて、主に総合商社を中心に受けていましたね。

ーー大企業志向な面もあったのでしょうか。

それはあまりなかったですね。

大きなビジネスをしたいという気持ちはありましたが、必ずしも大企業に行きたかったわけではないですね。

むしろ、ビジネスのことがある程度わかったら、すぐに辞めて独立しようと考えていたくらいです。

丸紅での仕事は、自由度が高く楽しかった

ーー丸紅時代の業務内容について教えてください。

一番長く担当したのが、海外の電力会社に関連した事業です。

海外の電力会社関連の業務を長く担当

海外発電所の建設、発電所の買収、電力会社そのものを買収したりもしました。 また全く新しいビジネスの構築などもしてきました。 海外でいうとGE(ゼネラル・エレクトリック)やSIEMENSと組んだり、日本だと日立や三菱重工と組んで仕事をしていました。私企業向けの案件が多かったですが、政府向けの案件が中心でした。

ーー電力会社の買収ですか。日本だとあまりイメージが沸かないですね。

そうですよね。

日本だと東京電力や関西電力といった大きな電力会社があるじゃないですか。 海外の場合だと国によってもっと民営化が進んでいて、例えばフィリピンなどが分かりやすいのですが、比較的小規模な電力会社が多数存在していたりするんです。 そういった小さな電力会社のうちの一つを買収したりとか、そんなことをやっていましたね。 小規模と言っても、数千億円規模ではありますが。

丸紅時代の仕事は、自由度が高く楽しかった

ーー丸紅には何年ほど在籍されていたのでしょうか。

約15年です。

仕事が楽しかったので、結果として結構長く続けていました。

ーー具体的にどんな点を楽しいと感じたのでしょうか。

商社って結構自由なので、売るものとかは決まってないんですよ。

「どういうビジネスモデルで、何を売って、どこで稼ぐか」というようなことを自分で自由に決めていく楽しさがありましたね。

ーー仕事の自由度の高さが魅力だったんですね。

はい。この自由度の高い商社での経験は、ブロックチェーン業界で仕事をしている今にも結構活きています。

この業界って結構何でもできるじゃないですか。

どういう形でビジネスをするか、コンサルティングをするのか、投資事業をするのか、もしくは他社とのパートナーシップでサービスを構築するのか、とか。

こういった自由度の高い環境なので、商社時代の経験も通ずるところがあるのかなと思いますね。

企業としてのポテンシャルに魅せられ、EMURGO入社を決意

ーー丸紅を退社し、EMURGOに入社した経緯についてお聞かせください。
総合商社にいた吉田さんがブロックチェーン技術と出会ったきっかけは何だったのでしょうか。

一番最初のきっかけは、仮想通貨投資を通じてブロックチェーン技術と出会ったことです。

仮想通貨投資を通じてブロックチェーンと出会った

元々投資全般に興味があって、株やFXなど色々やっていたんです。その流れで、自然に仮想通貨も始めました。

ご存知の通り、当時は「ブロックチェーン=仮想通貨」みたいなイメージがまだ強かったんです。

ただ、色々調べていく中で、ブロックチェーン技術にとって仮想通貨とはあくまでも一つの使われ方に過ぎないということを知りました。

そこからどんどんブロックチェーン技術に関心を持つようになりました。

Cardanoを知り、EMURGOを知る

ーーなるほど、それが吉田さんとブロックチェーン技術の出会いなんですね。
実際にEMURGOに入社するまでにはどのような経緯があったのでしょうか。

ブロックチェーン技術について調べていた過程で、Cardanoプロジェクトの存在を知り、EMURGOを知りました。

その後、代表の児玉(EMRUGO代表・児玉健氏)に会って直接話したことで入社意欲が一気に高まりました。

Cardanoプロジェクト…Cardanoはオープンソースの分散型ブロックチェーン及び仮想通貨プロジェクトです。Cardanoは従来のプロトコルよりも遥かに優れたスマートコントラクトのプラットフォームの開発を行っています。また科学哲学と研究主導型アプローチから発展した初のブロックチェーンプラットフォームです。開発チームは世界中の優秀な開発者や科学者から構成されています。EMURGOはCardanoブロックチェーンの導入を促す一方で、IOHKはCardanoプラットフォームの技術開発に焦点を当てています。

海外事業会社の副社長ポジションを辞退、EMURGO入社へ

ただ、当時実は、次年度から海外に駐在し、海外電力会社の副社長になることが決まっていたんです。

そのため、正直少し迷いましたが、最終的にはそれを辞退し、15年勤めた会社を退社、EMURGOへの入社を決めました。

EMURGO入社の決め手は、会社のポテンシャルを感じたこと

ーー海外事業会社の副社長ポジションを断っていたんですね。
そこまで吉田さんを突き動かした、EMURGO入社の決め手は何だったのでしょうか。

会社のポテンシャルを感じたことが一番大きいですね。

大企業がこれから100倍、1000倍に成長することってなかなか考えにくいですよね。

ただ、CardanoプロジェクトやEMURGOは十分にそのポテンシャルがあるな、と思いました。

そういった環境で、自分が中心的な役割を担えることを、とても魅力的だと感じて入社を決意しました。

実際、ソフトバンク、楽天、博報堂やMUFGなどそうそうたる企業がこぞってブロックチェーン分野に参入していますね。

父親が9.11に巻き込まれた経験が、大企業の安定を捨てる決断に大きく影響

ーーただ、いくらCardanoプロジェクトやEMURGOに可能性を感じたからとはいえ、丸紅という大企業の安定を捨てる決断は中々できるものではないですよね。

そうですね。 今となって思うのですが、私がそのような決断をできたのには、私の父親の経験が影響していると思います。 あまり人に話したことはないのですが、私の父は9.11(アメリカの同時多発テロ)の時に、衝突した1つ目のビルの中にいたんです。 幸運にも一命を取り留めた後、会社を退社し、選挙に出ました。 昔から政治の世界に興味があったようですが、その事故に合うまでずっと踏ん切りがつかなかったようです。

私の中で、それが常に頭にあって「いつ死ぬかわからないから、自分のやりたいことをやろう」と思って生きてきました。それが結果として、EMURGO入社に繋がったのだと思います。

ーーお父様の価値観の変化を目の辺りにし、吉田さん自身の価値観にも変化があったんですね。

EMURGOをGAFAのような世界的企業に

ーー現在は副社長としてEMURGOを率いていらっしゃる吉田さんですが、今後の人生プランを教えてください。

長期的な話になりますが、このEMURGOを世界的なブロックチェーン企業にしたい、という野望を持っています。

前からよく「GAFAのような世界的大企業は日本からは誕生しない」というようなことも言われていますよね。

それを覆す例を作ってやりたいな、と。

そのためにEMURGOは下記のように積極的にビジネスを作っています。

Y2XというSTOビジネスの会社と提携
STO(セキュリティトークンオファリング)の会社で投資会社グッゲンハイムの元幹部が創業し、ネットイヤーグループの石黒不二代CEOもアドバイザーとして参加。

dLab/EMURGOアクセラレータプログラム
EMURGOとベンチャーキャピタルのSOSVが提携して運営する、分散型台帳やブロックチェーン技術に着目している企業向けのアクセラレータプログラム。

EMURGOアカデミー
インドでブロックチェーン教育ビジネスをローンチ。目的はブロックチェーンエンジニアの育成。

メタップスと暗号通貨ADAの提携
韓国3万店舗以上のコンビニやレストランでADAカードを使った決済ができます。

東京理科大との提携
ブロックチェーンエンジニア育成のため、オープンカレッジやハッカソン開催。

GAFA…Google, Amazon, Facebook, Appleの総称。

ーー吉田さん個人としては、EMURGOをGAFAのような企業に成長させていくにあたり、どんな関わり方を考えていますか。

僕は今ビジネス面の責任者をしているので、ブロックチェーンのアドバイザリー事業やコンサル事業を通して、常識を打ち破るビジネスモデルを構築していきたいと考えています。 一昔前には、AmazonやGoogleが現在のようなビジネスモデルで儲かるとは、誰も思ってなかったじゃないですか。 それと同様に、ブロックチェーンにもまだ誰も想像できていないような形のビジネスがあると思っています。それを誰よりも早く、アイデアだけでなく行動が伴った形で実行していくことが、私の役割だと考えています。


冷静な口ぶりながらも、自らの経験や思いを熱く語ってくださった吉田副社長。

取材を行った編集部も、自らのキャリアや未来について考えさせられる時間でした。

前回のEMURGO社への取材記事はこちら
Cardanoプロジェクトを商業化の側面から担う|株式会社EMURGOに独占インタビュー

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