【ChainAge独占】仮想通貨取引所、金融庁登録への道③|現場を離れて思うこと【匿名投稿】

※このコラムは匿名投稿です。

これは、筆者が仮想通貨の取引所ビジネスに参画したときから、2017年12月までの間に起こった出来事である。正式な交換業者自体、まだ16社しか登録がなされていない状況であることも鑑み、若干のフィクションを織り交ぜながら、しかし、取引所ビジネスのど真ん中で働いてきた人間としての心情は包み隠さず綴っていく。
2018年も末、「登録制」のはずが、ほぼ「許可制」となってしまっている交換業者、今後、仮想通貨業界がグローバルに盛り上がりを見せるか、そのまま衰退していくのかは今後の金融庁の対応次第だと考える。
一日でも早く、多くの交換業者が誕生し、活発に取引がなされることを望む。

 

金融庁と仮想通貨

仮想通貨の取引所ビジネスから離れてみて思うことは色々とある。

まずは金融庁に対してだ。

世界で初めて法整備したのは非常に素晴らしいことであり、喜ばしかった。

しかし、そのあとの対応が許せない。登録はもっと通して良いのではなかろうか。

恐らく、コインチェック事件があり、被害がこれ以上拡大しないように厳しく管理体制を強化していこうという話だと思われる。

そして、その管理体制ができていないから登録は出せないと、そんなところだろう。

また、ICO詐欺が蔓延しているのも事実だ。それも一つの要因になっているに違いない。

しかし、登録を通さないのは職務怠慢ではなかろうか。この一年間、彼らは何をして来たのだろう。何か成果があったのか。彼らの業務は登録に向けて業者を誘導させることのはずだが、今は登録させないように動かそうとしているようにしか見えないのである。

また、ICOは交換業者でしか出来ないなどと、不毛なことをしていて何のメリットがあるのだろうか。

仮想通貨は株やFXとは異なる特殊なモノだ。金融商品的な要素もあれば通貨的な要素もある。盗まれたら二度と戻って来ないという特徴もある。そして取引所一つ一つが株式で言う東京証券取引所としての機能を備えている。

したがって、同じ銘柄の金融商品があらゆる場所であらゆる値を付けて売買が行われている。グローバルに考えれば、そんな仮想通貨、取引所に対する規制を国内だけで行ったとしても意味がないことはサルでも分かる。

もう少しポジティブな審査をしてもらいたい。

ICOはほとんど詐欺?

話の流れで次はICOについて話す。

結論から言うと、ICOのほとんどは詐欺だ。厳密に言うと「結果的に詐欺と疑われるケース」が多い。手を出さない方が良い。特に国内のICOだ。自分たちの金ではなく、人様の金で事業をやろうなんて虫の良い話だ。

しかし、誤解しないで欲しいが、筆者はICO自体はバンバンやってみるべきだと思う。

筆者もICOの相談を何社も受けたことがあるが、正直なところ、まともな相談は10社中1社ぐらいだった。

ほとんどは業績不振の企業が別の資金調達方法を模索しているところで、ICOという方法を見つけて相談にやって来る。そんな企業のICO支援は全てお断りだ。

ここでICO支援する筆者の判断基準を紹介する。

まずはプロジェクトオーナーの意思だ。明確な目的、実現したい世界があるか否かだ。半分以上の企業はここで見切りをつける。

次に、その実現したい世界は、ブロックチェーンを使わなければならないのか否かだ。

残りの半数はここで切られる。実際にブロックチェーンじゃなくても実現出来るよねという話がほとんどだ。

最後に、筆者がその世界観に共感できるか否かだ。

共感できれば丁稚奉公で支援するし、筆者のネットワークも駆使して全力で支援する。しかし、今現在そこまで共感して支援しようと思った企業は2社だけである。

投資も同じだと思う。あらゆるICO案件の中から、上の3つの判断基準で考えて投資するか否か判断した方が、例え騙されたとしても納得が行く。

これが投資というものなのではなかろうか。巷で注目されているICOに投資するのは、単なるギャンブルである。広告を打てば注目は簡単に集められるし、世論の醸成なんて簡単にできてしまう。

もっと自分の目で見て、確かめて、調べてから投資すべきであり、投資家側の人間が見る目を養わなければ良いICOが増えて来ないと思う。そのように投資家、募集側のリテラシーを高めて行く必要があると考えている。

ブロックチェーンと仮想通貨

教科書的な話をすると、仮想通貨を支えている技術がブロックチェーンである。

そして仮想通貨一つ一つが、それぞれ実現したい世界を見据えてプロジェクトを進めている。
2018年に入ってから仮想通貨自身の価格が大暴落をしているが、これは良いことのように思う。

ようやく通貨としての価値とブロックチェーンとしての価値が分離されて会話がなされるようになった。言ってしまえば仮想通貨もブロックチェーン技術の応用事例の一つに過ぎず、今後はこれがデータ管理やトレーサビリティ、証明などあらゆる方向で利活用されていく。

そう考えると、NEMの価格が今いくらだとか、ビットコインの価格がどれくらいだとかは関係ない。

ブロックチェーンの技術的な視点で価値が決まってしかるべきなのである。

100万円の現金と100万円分のNEMどちらが欲しいか?

恐らく大半の人間が前者だろう。

ということはNEMに本来100万円の価値は無いのだ。

現金100万円と同等の価値を付けたいのなら、インフラ整備やセキュリティの担保して利便性を向上させ、普及させていかなければならない。

それができないのであれば、既存の決済インフラの牙城を崩すことは不可能だ。

言ってしまえば、福沢諭吉が描かれている一万円札も一万円のコストが掛かっているわけではないが、人々は一万円の価値を見出している。

それは信用力だ。皆が使っている、そして皆が使える仕組みを日本が整備し、保障しているからである。

それが法定通貨のPoWだ。

となれば、何をすべきか。

それは使えるインフラを皆で整えることだ。買った売ったではなく、積極的に使って行くしかないのである。

取引所ビジネスについて

今後、取引所ビジネスは一極集中していくだろう。大手が勝つ。

取引所そのものは決済インフラとして必要である。これがなければ、法定通貨に換金することが出来ない。

しかし、16社もいらない。

サービス形態で差別化していくしかないが、今の規制状況だとそれは厳しく指摘されてしまいかねない。

そして、Zaifが返金できなかったことが一つの象徴であるが、もう取引所ビジネスは儲からないのだ。

可能性があるとすれば、インフラ未整備の国の取引所を構築することだと思う。日本で開業できたら、その法律・体制・運営・管理方法を発展途上国へと持って行くことだ。

今、取引所ビジネスは戦国時代、陣取り合戦なので、一企業ではなく、国を挙げてグローバル展開をしていく必要があるのではなかろうか。

そうすれば、海外から日本へ仮想通貨を通じてその国のキャッシュを呼び込むことが出来るし、反対に日本の紙幣をバラ撒いて円安にすることも出来る。

今日本で行われている取引所ビジネスは勝った負けたのゼロサムであり、虚業に過ぎない。

これでは何も生まれない。もっとマクロな視点で戦うべきである。

まとめ

まとまりのない文章を徒然なるままに書き連ねてしまったが、これが筆者のこれまでの歩みと思うことである。

筆者も仮想通貨と出会って人生が変わった一人であることは確かだ。

いつまでこの業界があるのか分からないが、あり続ける限り筆者はこの業界で生きて行こうと思っている。

今やっていることは必ず未来の価値になると信じているからである。

(了)

▼【ChainAge独占】仮想通貨取引所、金融庁登録への道①|発起、資金調達、そして…【匿名投稿】

▼【ChainAge独占】仮想通貨取引所、金融庁登録への道②|その日は突然、訪れた【匿名投稿】

コメントを残す

About us

ブロックチェーン関連のサービスを提供するWorldgo株式会社のメディアブランドとして、2018年に設立。ブロックチェーンや仮想通貨に関する最新情報や各種データなどを総合的に発信するメディアサイトです。ブロックチェーン技術の発展と普及が、新たな時代の創出につながるという確信を込めて、サイト名を「Chain=ブロックチェーン」「Age=時代」としました。

世界各地のニュースに加え、専門家によるコラムや、有識者へのインタビュー、人物ルポなど、多角的な発信形式で、日々刻刻と変化するブロックチェーン業界の情報をお伝えしてまいります。我々の発信する情報が、仮想通貨およびブロックチェーンに対する正しい認識を世に広め、新たな時代のけん引力となることを願ってやみません。

 ©︎ ChainAge All Rights Reserved.