ハードフォークで誕生した仮想通貨ビットコインキャッシュとは?【BCH/BCHABC/BCHSV】

「ビットコインキャッシュはビットコインから分裂した仮想通貨である」

仮想通貨はあたらしい概念であるため、「よく分からない!」と感じる方も多いのではないでしょうか?

さらに、“通貨が分裂する”という現象は仮想通貨以外には起こらないので、分かりにくさに拍車をかけているかもしれません。

このような分裂は、仮想通貨を実現している中核技術「ブロックチェーン」の枝分かれと共に発生し、「ハードフォーク」と呼ばれています。

そして、ビットコインキャッシュがビットコインから分裂したといっても、 「ビットコインキャッシュは、ビットコインとなにが違うの?」 と疑問に思っている方もいるでしょう。

この疑問を解決するためにも、ハードフォークやその背景を知ることが重要です。 そこで、この記事では、

  • ビットコインキャッシュとは何なのか?
  • ビットコインとビットコインキャッシュの違いは?
  • ビットコインキャッシュはどこで手に入るのか?

という点について具体的に解説しています。

この記事を読み終わる頃には、ビットコインキャッシュの基本知識とハードフォークについてマスターしているはずです。

記事の最後には、ブロックチェーンをより詳しく理解したい方にとって参考になる記事や書籍を紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

ハードフォークで誕生した仮想通貨ビットコインキャッシュ(BCH)とは?【基本】

ビットコインキャッシュとは、一言で表現すると「ビットコインよりも送金しやすいデジタル通貨」を目指している仮想通貨です。

そして、ビットコインキャッシュは、ビットコインが抱える課題を解決するために誕生しました。

本題に入る前に基本知識をおさらいしておきましょう。 「ビットコインやブロックチェーンのことは知ってる!」という方は、次の見出し「ビットコイン(BTC)が抱えるスケーラビリティ問題を解決するためにビットコインキャッシュ(BCH)が誕生した」まで読み飛ばしてOKです。

ビットコインは、銀行や政府などの仲介者がいなくてもインターネット上で使えるデジタルなお金であり、「ブロックチェーン」という技術によって機能しています。

ブロックチェーンとは、簡単にいえば、銀行や金融機関などの仲介者がいなくても、インターネット経由で信用できない相手とデジタルな資産を安全に取引できるようになる技術のことです。

取引データの固まり(ブロック)が1本の鎖(チェーン)のようにつながっているので、ブロックチェーンと呼ばれています。

▼ブロックチェーンについてはこちら(内部記事リンク)

ちなみに、ビットコインは既存の技術を組み合わせることで実現されており、これらの技術群が後になってブロックチェーンと呼ばれるようになりました。 ブロックチェーンはビットコインの副産物なのです。

 ▼ビットコインについてはこちら(内部記事リンク)

ビットコイン(BTC)が抱えるスケーラビリティ問題を解決するためにビットコインキャッシュ(BCH)が誕生した

さて、そんなビットコインはいくつかの問題を抱えています。

なかでも大きな問題となっているのが、利用者や取引量の増加に対応しきれないという「スケーラビリティ問題」です。

基本的にビットコインなどの誰でも参加できるタイプのネットワークには、取引の正当性にお墨付きを与えてくれる銀行のような管理者が存在しません。

したがって、取引の正当性を担保するための仕組みが必要になるのです。

ビットコインの場合は、まず世界中の利用者(実際にはコンピュータ)が大量の計算問題を一斉に解いて、もっとも速く答えを見つけた人がその場限りのリーダーとなり、全体で承認する取引を決める仕組みが採用されています。

かなり単純化すると、この仕組みは「友達と外出するときに、じゃんけんで勝った人が行き先を決めて、他の人は勝った人に従う」ようなものです。

もちろん、リーダーが承認する取引は他の参加者もチェックしているため、不正はできません。

そして、最終的には全員が同じ取引の固まりを正当なものだと承認した状態になります。

この仕組みは画期的ではあったものの、計算問題の答えを見つけるのに平均約10分かかるので、取引承認スピードに限界があり、利用者と取引量の増加に対応できないのです。

以上のようなスケーラビリティ問題を解決するために、ビットコインを開発している技術者たちは、1年以上も議論をしていましたが、なかなか改善の方向性で一致しませんでした。

そして、最終的に機能改善の方向性をめぐって開発者コミュニティは2つに分かれることになり、それと同時に仮想通貨もビットコインとビットコインキャッシュに分裂しました。

つまり、ビットコインキャッシュはビットコインの課題を解決するために誕生した仮想通貨なのです。

それでは、なぜこのような仮想通貨の分裂が発生するのでしょうか?

ブロックチェーンのルール変更にはハードフォークが伴う

すべてのブロックチェーンには、取引などに関するルールが定められています。

例えば、ビットコインの場合は「大量の計算問題を解き、最初に答えを見つけた人が承認する取引を決める」や「一度に承認できる取引のデータサイズは1MB分まで」といったルールが規定されているのです。

ブロックチェーンのルール変更には利用者の合意が必要で、変更する場合にはブロックチェーンの分岐(フォーク)が伴います。

そして、互換性のないブロックチェーンのルール変更のことを「ハードフォーク」と呼びます。

つまり、「古いルールで動くブロックチェーン」と「新しいルールで動くブロックチェーン」で取引されている仮想通貨にも互換性が無くなるため、必然的に通貨が2種類に分裂するのです。

通常のフォークでは、利用者全員が新しいルールを採用するので通貨の分裂は生じませんが、利用者コミュニティのなかで機能改善案が同意されないと、コミュニティが二分され、新旧のチェーンが両方使われている状態になり、残ります。

このようにして、2017年8月1日にビットコインキャッシュが誕生しました。

ビットコイン(BTC)とビットコインキャッシュ(BCH)の違いとは?【比較】

それでは、ビットコインとビットコインキャッシュはどのように違うのでしょうか?

 

※2018年11月28日現在

  ビットコイン ビットコインキャッシュ
送金スピード 平均約10分
※取引が確定したと
見なせるまでには約60分
平均約10分 ※取引が確定したと
見なせるまでには約60分
時価総額 1位
(約8兆円)
4位
(約3,671億円)
ブロックサイズの上限 1MB 32MB(BCHABC)
128MB(BCHSV)
発行上限 約2,100万BTC 約2,100万BTC

※時価総額:発行済み仮想通貨の価値を法定通貨建てで評価したもの

 

ビットコインキャッシュは2018年11月16日未明に、機能改善の方向性の違いからハードフォークし、「ビットコインキャッシュABC」(BCHABC)と「ビットコインキャッシュSV」(BCHSV)に分裂しました。

2018年11月28日現在、ビットコインキャッシュABC(BCHABC)をビットコインキャッシュの後継と見なす関係者が大勢を占めているので、この記事でもそのように扱っています。

ビットコインとビットコインキャッシュの大きな違いはブロックサイズの上限値でしょう。

ブロックとは取引を入れる箱のようなもので、取引はすべてブロックという単位で承認されます。

この上限値が大きいほど、一度に承認できる取引の量は増えるので、スケーラビリティ問題への対策になるとビットコインキャッシュのコミュニティは考えています。

今後も基本的にはブロックサイズを大きくする方向性での機能改善が図られるでしょう。

実際に、ビットコインキャッシュは設定の上では送金スピード(取引の承認スピード)が約10分ですが、それよりも早く送金が完了するケースも多いです。

ただ、ブロックサイズの上限を増やすという方向性には、ブロックチェーン全体のサイズが肥大化して同期しづらいというデメリットも発生します(これはデータサイズの大きな動画をダウンロードするのに時間がかかるのと同じです)。

ビットコインキャッシュ(BCH)の買い方・売り方

ビットコインキャッシュを手に入れる方法は2つあります。

  1. 高性能なコンピュータを用いた計算競争で世界1位になる(マイニング)
  2. 仮想通貨取引所でビットコインキャッシュを購入する

1の手段はかなり費用がかかるため、基本的には2の仮想通貨取引所が利用されています。

日本でビットコインキャッシュ(BCH)を買うなら仮想通貨取引所を使おう

「仮想通貨取引所」とは、日本円と仮想通貨を交換・取引するサービスのことです。

取引所で口座を開設するには運転免許証などによる本人確認が必要ですが、その他は通常のWebサービスと同じ感覚でメールアドレスとログインパスワードを設定すれば利用できます。

 

※参考:ビットコインキャッシュ(BCH)を取引できる国内の仮想通貨取引所【一覧】

取引所名 売買できる仮想通貨
bitbank
(ビットバンク)
ビットコイン(BTC)
ビットコインキャッシュ(BCH)
イーサリアム(ETH)
ライトコイン(LTC)
モナコイン(MONA)
Liquid
(リキッド)
ビットコイン(BTC)
ビットコインキャッシュ(BCH)
イーサリアム(ETH)
リップル(XRP)
キャッシュ(QASH)
BITPoint
(ビットポイント)
ビットコイン(BTC)
ビットコインキャッシュ(BCH)
イーサリアム(ETH)
ライトコイン(LTC)
リップル(XRP)
GMOコイン ビットコイン(BTC)
ビットコインキャッシュ(BCH)
イーサリアム(ETH)
ライトコイン(LTC)
リップル(XRP)
bitFlyer
(ビットフライヤー)
ビットコイン(BTC)
ビットコインキャッシュ(BCH)
イーサリアム(ETH)
イーサリアムクラシック(ETC)
ライトコイン(LTC)
モナコイン(MONA)
リスク(LISK)
BitTrade
(ビットトレード)
ビットコイン(BTC)
ビットコインキャッシュ(BCH)
イーサリアム(ETH)
ライトコイン(LTC)
リップル(XRP)
モナコイン(MONA)
BTCBOX ビットコイン(BTC)
ビットコインキャッシュ(BCH)
イーサリアム(ETH)
ライトコイン(LTC)
Zaif ビットコイン(BTC)
ビットコインキャッシュ(BCH)
モナコイン(MONA)
イーサリアム(ETH)
ネム(XEM)
SBIバーチャルカレンシーズ ビットコイン(BTC)
ビットコインキャッシュ(BCH)
リップル(XRP)
フィスコ仮想通貨取引所 ビットコイン(BTC)
ビットコインキャッシュ(BCH)
モナコイン(MONA)
フィスココイン(FSCC)
ネクスコイン(NCXC)
カイカコイン(CICC)

※2018年11月28日現在の情報を元に作成。

ビットコインキャッシュ(BCH)取引の基本リスクは把握しておこう

基本的に仮想通貨は価格変動が激しいので、購入する際には余剰資金を使うようにしましょう。

また、仮想通貨取引所がサイバー攻撃の被害に遭ったときに備えて、仮想通貨を保有する場合は、仮想通貨専用の保管ツールである「ウォレット」の利用をお勧めします。

  • おすすめのウォレットアプリ:Ginco、コイン相場、Yenom
  • おすすめのハードウェアウォレット:TREZOR、Ledger Nano S

ウォレットアプリは無料でインストールできて、スマホで手軽に利用できるので、初心者や少額の管理におすすめです。

なお、初めてウォレットを使う方でも使いやすいのがビットコインキャッシュ専用ウォレット「Yenom」です。

 

Yenomは機能を必要最低限に絞ったウォレットアプリ
出典:https://yenom.tech/ja

 

また、ハードウェアウォレットは1万円ほどの専用機器の購入が必要ですが、高いセキュリティを備えています(数万円以上の仮想通貨を保有する場合はハードウェアウォレットの利用をおすすめします)。

ビットコインキャッシュ(BCH)をもっと知りたい人向けの記事と書籍とは?【情報まとめ】

ビットコインキャッシュはビットコインからハードフォークして誕生した仮想通貨であるため、その仕組みを知るには、ビットコインのブロックチェーンについて理解するのが一番の近道です。

詳しく知りたい方は、以下の記事や書籍を読んでみてください。

・ブロックチェーンとは(ChainAge)
https://chainage.jp/knowledge_what-is-blockchain.html

・仮想通貨とは(ChainAge)
https://chainage.jp/knowledge_what-is-crypto-currency.html

・いちばんやさしいブロックチェーンの教本 人気講師が教えるビットコインを支える仕組み(杉井靖典(著))、2017年、インプレス http://amzn.asia/d/j4bMdR6

さらに、ビットコイン誕生の背景にある物語を知ることで、より仮想通貨やブロックチェーンの面白さが味わえるかもしれません。

・デジタルゴールド―ビットコイン、その知られざる物語(ナサニエル・ポッパー (著)、土方 奈美 (翻訳))、2016年、日本経済新聞出版社 http://amzn.asia/d/7bhi375

・仮想通貨ビットコイン
https://www.netflix.com/jp/title/80154500
※視聴にはNetflixに別途登録が必要です(1ヶ月の無料体験中)

まとめ

ビットコインキャッシュはビットコインが抱えるスケーラビリティ問題を解決しようと誕生した仮想通貨です。

その解決方法として、ブロックサイズの上限を引き上げる方向性が採られており、取引量の増加にある程度対応できるものの、ブロックチェーン全体のデータサイズが増大するなどのデメリットもあるため、完全にビットコインの問題が解決されたとはいえません。

したがって、今後もより送金しやすい仮想通貨としての改善が行われていくでしょう。

また、ビットコインキャッシュは、ビットコインに比べて価格が安い上に、Yenomのような初心者向けのウォレットもリリースされているので、仮想通貨の送金を体験したい方には向いています。

銀行口座を通さないお金の送金体験は意外と新鮮かもしれません。

※この記事は、2018年11月28日現在の情報を基にして書かれたものです。

▼他の仮想通貨の解説記事はこちら

 

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